EMOTHION 191115

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デッサン・スケッチ

EMOTHION 191115

◆「凝視」すること/
「彼の行く手には一座の高い山があった。それがまた自らな円みを温かく抱いて、目のとどかない上の方から、目の先の寝床の上まで、また鍾乳石のように垂れ下がっている。その寝床についている部分は、中に火気を蔵しているかとおもうほど,うす赤いザクロの実の形を造っているが、そこを除いては、山一円、どこを見ても白くないところはない。その白さがまた、凝脂のような柔らかみのある、滑らかな色の白さで、山腹のなだらかなくぼみでさえ、丁度雪にさす月の光のような、かすかに青い影をたたえているだけである。まして光を受けている部分は、融けるようなべっこう色の光沢を帯びて、どこの山脈にもみられない、美しい弓なりの曲線を、遥かな天際に描いている・・・」
(芥川龍之介『女体』より)

2019/11/15 12:43:44

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